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4章:父の面影
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4章:父の面影
なるほどね…
秋生が引用しろと言うのもうなづける。
私にしてはよく書けているかな…。
たしか、横浜市の作文コンクールで佳作を貰ったんだっけな…
あの頃の我が家はまだ平和で、幸せを絵に描いて糸を付けて、凧にして青空に飛ばしたような爽やかさがあった。
今こうして大人になって、昔の自分と再会してみると、そのことをしみじみと感じずにはいられない。
特に父が亡くなってからは、大変だった。
母は私たちを育てるために、慣れない夜の仕事をはじめなければならなかったし、購入して数年しか経ってなかった家も手放さないわけにはいかなかった。
何よりも父との思い出がたくさん詰まった家を離れ、狭い県営団地に住み替えたときは、文字とおり家中の灯りが消えたように皆、息消沈した。
父は私たちの未来を照らす灯火だった。
妻と娘ふたりを残して死ななければならなかった父の無念さは、いかばかりだっただろう…。
今が今、このときまで生きていてくれれば…
せめて、わたしたちがお嫁にいくまで……花嫁姿をやはり父には見てもらいたかった…
ふと、懐かしい父の面影が胸によみがえる。
それは愛しい愛しい笑顔と声だ。暖かくて大きな手だ。
胸を打つ悲しみがドクンと脈を打った。
でも、この作文を書いた頃は、父は元気だった。だから何も泣くほどのことでもないだろう…
どうしてあのとき、みんな泣いたのかは、やはり私には謎のままだった。
まあ、いいや。
とりあえず、スピーチの原稿だ。
私はほっぺたを両手でパンパンと軽く叩いて、熱くなった目頭の涙を拭った。
私は書店へ出かけ、冠婚葬祭用のスピーチの参考書を買って、それなりの無難なものをまず、書いてしまうことにした。
いつまでも昔を懐かしがってはいられない。大事なのは現実なのだ。
昔からそう。始める前は何だかんだとダラダラはするが、はじめてしまえば、後はさっさとかたしてしまいたいタイプ。
その夜、私はなんとか頑張ってスピーチの原稿を書き上げてしまった。
そして、その夜、私は変な夢を見た。
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