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27章:龍一の背中 (1/1)

27章:龍一の背中

さっき、自転車で龍一の背中を眺めながらいろんなことを考えていた。

美しい街並みの中をゆっくり走りながら。

子供の頃の龍ちゃんの写真を見たことがある。

小さな背中を向けた後ろ姿の写真。

首がほっそりしてとても華奢だった。

綺麗に切り揃えられた坊ちゃん刈りの髪は美しくツヤツヤ光り、天使の輪が出来ていた。

でも、その写真の中の龍一は、動物園の虎の檻の前で、非力ながらも懸命に虎に挑戦状を叩きつけるようなファイティングポーズだった。

こんな小さいときから男の子は立ち向かっていく気持ちが芽生えるものなんだ…。
女の子はそんなことはしない。

そう思うと健気で何故か泣けてしまった。

その小さな肩の面影を龍一は今も残している。

どんなに大きくなって、たくましくなっても、
骨格のシルエットは変わらない。

この人について行こう。そう思いながら自転車を漕いでいた。

子供の頃のその写真と今目の前にある背中をオーバーラップさせながらそう思った。
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セキララ ©著者:吾が肺は2個

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