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2章:セントラル
まるで自分がトップアイドルにでもなったかのような気にさえなるほど、次から次へとビラを持ったホストが言い寄ってきた。
ファンレターなら嬉しい限りだが、紙くずを渡されても…そんな気持ちを抱きながらもセントラルを突き進んでいった。
今はどうかは知らないが、先陣を切ったホストを他店ホストは絶対見逃さなかった。
ポジティブシンキングなのか、下手な鉄砲も数撃てば当たるなのか、『あそこの店がダメなら、うちの店はイケる』とでも言わんばかりに、ワサワサと近寄ってくるのだ。
当時、私は既にホスラブ界ではとっくに『婆』と呼ばれる年齢に達していたし、キャバ嬢のように艶やかでもなく、かと言って乙女ロードでBLに萌え萌えしていそうな身なりでもなく、ごくごく一般庶民ルックスだったにも関わらず、彼らは何故私に突撃したのか理解に苦しんだ。
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