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4章:不安の日々
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マンションまで後5分という所で、鞄から携帯のバイブの振動を感じた。
振動の長さ的に電話だなと思い、切れないうちにと慌てて携帯を取り出し、名前を確認する事もなく通話ボタンを押した。
「もしもーし!ごめんねー」
電話越しのその声は真由だった。
興奮冷めやらぬといった状態で、話足りなかった内容がまだまだある様だった。
5分とはいえ、暗闇の中ポツポツと間隔を置いて街灯が照らされている薄暗い道を、1人で歩くのはいつも心細くもあり、怖かったから少しホッとした。
真由と話していると、いつもは長く感じる道程もあっという間だった。
マンションの階段を登るに連れ、声のトーンも抑えていく。
携帯を肩と耳の間に挟み、鞄から家の鍵を取り出すと、起こさないように静かに扉の鍵を開けた。
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