井筒哲也から電話があった



哲也
「大事な話がある
逢ってもらえねぇか？」




どうしたんだろう

いつもと様子が違う





哲也
「なぁ、まぁちゃん
俺たちの兄弟ごっこは
もう、お終いだ

井筒の組長が、ワタナベと
手を組むことになった」





雅樹
「なんだって？
じゃぁ俺たち
敵同士になるのかよ？」




哲也
「親の言うことは、絶対だ
組長が、黒いものを
白といったなら
例え間違っていても
俺たちは、従わなければ
ならねぇ…」




雅樹
「て、てっちゃん…」




哲也
「てめぇ
そう呼ぶの、やめやがれ！

西村…今回の件
手を引く訳には、いかないのか」




雅樹
「井筒さん…
オレの性格、知ってるだろう」




哲也
「しかたねぇな、よく理解った
これからは、お前を
殺すことも、あるかもしれない

これは、俺たちの絆
最後の情けだ
もっていけ、まぁちゃん」



哲也は

なにか小さな包みを置いて

出ていった