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5章:味覚と洞察と
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「なぁに、いずれ先生はご招待するつもりでしたからね、好都合ですよ」
英は笑うと、唖然とした表情の健治と美香に向かい
「あ、心配しなくてもお二人のテーブルはお二人だけで座っていただきますからね、うるさいおっさんがいたら美香さんの誕生日ディナーが再び台無し」
「おっさんとはこの西原兵衛の事かっ!」
「ははっ、その顔ですよ。西原先生はやっぱり怒鳴ってないと」
英は優雅な仕草で立ち上がるとテーブルの側で佇むメートルの南雲に
「騒がせましたね、何も食べずに騒がせただけになってすみませんでした、いずれ何かで埋め合わせをしますよ、南雲さん」
「英さまの本日のお言葉、胸に刻み、今後のサービスに取り組む所存でございます」
南雲が深々と頭を下げる
「さあ、車が来たようですよ。健治さん、美香さん、もう小難しい議論もなし、ワインの銘柄当てゲームもおしまい、後は僕が取って置きの料理をご馳走しますよ。今まで食べた事も無い最高の料理をね!」
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アントレ・アントレ ©著者:黒蝶少年
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