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4章:恐怖 (4/4)

5階を押して、ドア付近に立つ。


誰か乗ってきて!


と、心の中で叫ぶが誰も乗っては来ない。



3階を過ぎた頃私の耳に何かが触れた。








息だ










荒い息づかいでさっきの男が後ろに立っていた。
早く着いて!って一心で距離が近くなっていた事に気づかなかった。



「君可愛いね」



男の手が体にまとわりついてきた



怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い…



エレベーターはようやく5階に止まり、扉が開いた。



早く出なきゃ!



手を払いのけ、出ようとする私の腕を思い切り引っ張った。



「遊ぼうよ」

「嫌だ」

恐怖のあまり泣きながら叫んだ

「来い!!!!!」

力づくでエレベーターに押し込もうとする男に、腹の底から叫んだ。

「いやぁぁああああ助けてー!誰か誰か!!!!!!」


もう頭はパニックになっていた。
悲鳴を聞いたエレベーター付近の部屋の人が、何事かという顔で出てきた。


「助けて助けて下さい」


必死にすがりつく私に、ただ事じゃないと思い、すぐに110通報してくれた。
エレベーター内の男は舌打ちをし、足早に階段をかけ降りて行った。



最悪だ…


由里が今日泊まりに来てくれるんだった
よかった…1人じゃ不安でいられなかっただろう


お風呂で体を洗い、由里が来るのを待った


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君の為に出来る事 ©著者:みるみる

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