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9章:解放
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「お前あと4日で俺に殺されんだぞ?」
「…」
「4日なんてあっという間だ。怖い怖い言うけど、あいつの言う"楽しい事"して無駄に過ごすのか?あの日歩道橋で自殺しようとした時と変わらないままだな」
「…」
長い沈黙が流れた
こいつの中で色んな思いが葛藤しているんだろう
どれくらい時間が経っただろうか。
「…ありがとうございます」
と謎の言葉を残して櫻井まみの元に向かって行った。俺はその言葉の意味を理解できないまま、とりあえずベンチに座ったままその様子を見届ける事にした
…そして今に至る
騒ぎを聞き付けた野次馬達が
何が起きたの?と興味津々に群がる姿を見て初めて出会った時を思い出しなんだか懐かしく感じた。
"4日後に死ぬ"
余命宣告された訳ではない。
ただ、俺が4日後に殺す
こんな曖昧な口約束の言葉で人はこんなにも変われる事に驚いた
4日後に絶対私を殺してくれる
4日後に絶対殺す
目には見えない絶対的な信頼関係が生まれたのかもしれない
気味が悪い信頼関係だけども
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