8章:再会 (3/4)

何も知らない俺は席に戻ると目の前の光景に焦りを覚えた



さっきまで居たはずのあいつが何処にも居ない。
荷物も全て無くなっていた


家に帰ったんだろうとか何処かにふらっと行ったんだろうとかそういう思考は不思議となかった



― 何かあった ―



真っ先にその考えに辿り着いた。


そしてさっきまで騒いでいた女達が居ない事にも気づく。
もしかして…



櫻井まみ



携帯に表示されていた名前が頭をよぎった