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10章:慟哭 (6/8)

繭から放たれるいい匂いに翻弄されそうになったが、寸でのところで踏みとどまった。


「おいっ!繭!よせってば」


必死に繭を押し戻すも退く気配はない。


「いいじゃん…ね?」


繭は僕に馬乗りになった状態で上半身を起こすと、リボンタイを外し、ベストを脱いだ。


「ばっ、馬鹿っ!勉強を…」


「そんな事言わないで」


そう言いながら僕の手を自らの胸に持っていった。


ブラウス越しに豊満な胸の感触が伝わる。


「いち君…」


言葉とは裏腹に身体が熱くなっているのが自分でもわかった。


「……!!」


口唇が重なろうとした瞬間、繭と玲奈が重なって見え、思わず顔を背けた。


「…いち君?」


「繭…どいて」


繭は押し黙ると僕の上から離れた。


二人の間に気まずい沈黙が流れる。


「勉強再開しようか」


そう言って起き上がろうとした瞬間、繭が口を開いた。


「…ねぇ、マユっていち君の何なのかな」


「…え?何言ってんの?」


繭はベッドに座り込んだまま、俯いている。


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鏡花水月 ©著者:ゆえ

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