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7章:葛藤 (5/7)

当然、部活でも気持ちが切り替わるわけもなく、機械的にデッサンを続けた。


「藤咲君、今日は何だか雑念が混じってるみたいね」


部長が眼鏡を光らせた。


「すみません。色々ありまして」


「絵は手で描くものではなく心で描くものよ。雑念があるとそれは顕著に作品に反映されるわ」


「覚えておきます。気分が乗らないので今日はもう失礼します」


部長に深々と頭を下げると部室を出た。


駅に向かう途中、玲奈の事が頭に浮かんだ。


今日もあの団地の裏庭に居るんだろうか。


玲奈はいつからあそこに戻ってきたんだろう。


考えても答えなんか出るわけもなく駅に着いた。


改札口を抜けると自然と足が反対側のホームに向かい、電車に乗った。


…クソッ。
何なんだ。


一体僕はどうしたと言うんだ。


今更玲奈と会ったところでどうなると言うんだ。


どうかしてる。


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鏡花水月 ©著者:ゆえ

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