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7章:葛藤
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「イヤイヤイヤ…お前さんもここが気に入ってるんだなぁ。よく来るんか?」
そう言うとオジサンは嬉しそうに味噌汁を啜った。
「いえ…たまたまですよ」
一人になりたかったのに…
だから屋上を選んだのに…
何故よりにもよってこの人と出会してしまうんだ。
この時ばかりは運命というものを恨んだ。
「あんれまぁっ!お前さんの弁当は美味しそうだなぁっ♪」
オジサンは僕の弁当を見て、目を丸くした。
「ありがとうございます。母が毎日作ってくれてるんです」
「イヤイヤ、良い母ちゃんだな♪オジサンの弁当なんて殺風景たべ?」
「そんな事ないですよ」
気を取り直して弁当を食べようとするとオジサンが執拗に海老フライを凝視している事に気が付いた。
「…良かったらどうですか?」
視線に耐え兼ねて勧めるとオジサンの表情が明るくなった。
「あんれまぁっ!いいんかい?そこまで言われちゃしようがねぇな。いただきます♪」
そんなに強く勧めた覚えはないんだけどね。
オジサンは海老フライを美味しそうに頬張った。
「いちぃ、好き嫌いは良くねぇぞぉ〜」
……。
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