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5章:繭 (2/10)

駅に着くと繭は既に到着していた。


「いちく〜ん♪お疲れ様ぁ」


繭は飼い主を見つけた仔犬のようにはしゃいだ。


ホームで電車を待つ間、繭はさっきあった出来事を興奮しながら話してきた。


ふと、反対側のホームを見て僕は固まった。


玲奈?!


次の瞬間、反対側のホームに電車が到着し、通り過ぎた時には既にその姿はなかった。


「…いち君、聞いてる?」


繭が怪訝そうな顔をして覗き込んできた。


「…え?ああ、聞いてるよ」


「嘘だぁ!いち君のそういう時って絶対聞いてないから。疲れてるんだねぇ」


「ああ、ちょっとね。ごめん。夕飯はうちで食べてくんだろ?小百合さんに連絡しないと」


「大丈夫だよ〜。さっき小百合さんにはメールしといたから♪」


タイミングよく電車が到着し、僕達は乗り込んだ。


それにしても、さっきのあの女性…間違いなく玲奈だった。


反対側の方向の電車に乗ったんだよな?


「いち君、また上の空になってるぅ〜」


繭はそう言うと頬を膨らませた。


「ごめん。大丈夫だから」


口ではそう言いつつも頭の中は玲奈でいっぱいになっていた。


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鏡花水月 ©著者:ゆえ

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