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2章:孤独
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団地に引っ越して間もなく、小百合さんは働きはじめた。
父が会社を倒産した際に多額の負債を残し、そのしわ寄せが全て小百合さんにいったらしい。
夜になると化粧をし、派手な格好をして出掛けていく小百合さんはまるで別人のようだった。
「寂しい思いをさせてごめんね…」
悲しそうな顔をする小百合さんを見ると我儘なんて言えなかった。
そうして僕は一人の夜を過ごすようになる。
夕飯もお風呂も寝る時でさえも一人。
転校先の学校でもうまく馴染めずにいた。
口には出せなかったけど、僕は孤独だった。
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