2章:孤独 (3/7)

テレビを見ながら一人きりの夕飯をとっているとチャイムが鳴った。


『相沢ですけど回覧板です』


ドアを開けると、引っ越して来た日に挨拶を交わした女の人が立っていた。


確か玲奈って言ってたっけ。


「こんばんは。一葉君、一人なの？お母さんは？」


「こんばんは。うん。小百合さんは仕事だから居ないよ。僕が預かっちゃっていいの？」


「お母さんに見せたあとにお隣さんに回してあげてね」


回覧板を受け取りながら改めて玲奈を見つめた。


スラリと伸びた長い手足、長いサラサラの黒髪が白い肌によく栄える。


７歳の僕からしてみれば大人の雰囲気を醸し出していて何だか妙にドキドキした。


「…一葉君、夜はいつも一人なの？」