ふと目が覚めると、白い見慣れない天井がゆかりの瞳に広がる。


「……ん、……。」

寝起きの濁った声を吐き、起き上がりながら周りを軽く見渡す。


（あ―そうだ…。）

視界には白を基調とした高級感ただよう広い部屋が写る。


寝ぼけた頭でもここが自分の家ではないことがはっきりと分かる。


ゆかりは状況を把握した。


ここはラブホテルだと。



（そーだ、昨日美奈と飲んで…、そっから解散して……。）

ゆっくりと今の状況に至るまでをゆかりは思い出す。