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17章:そして風俗へ
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相変わらず山下さん以外はみんな本番接客で、一度酔っ払ってるお客さんがいきなり無理矢理挿入しようとしてきたのでちょっと怒ったら店長を呼ばれて店長にめちゃくちゃ怒られた。
その時に
「最初に店長は本番は禁止行為って言ってましたよね?」
と言うと
「ヤリまくってんのに今更何言ってんや?誰が稼がしてやってんねん!」
とブチギレられた。
私がヤリたくてヤッていると思われてるのがかなり腹がたったが、辞める事も出来ないしもうこの頃になると下半身は常に痛くて私は卵巣を全摘出なので生理は来ないのにいつも出血していた。
今考えても毎日10人近く接客していたので当然といえば当然だ。
新地のお姉さんが常に下半身が痛いと言っていた理由がこの時よくわかった。
だけど休む事は考えれなくてシュウ君が退院する3ヶ月半の間、毎日夕方から朝方まで12時間働いた。
シュウ君は包帯が取れて縫い目だらけの半分になった自分の手を見ながら
「ごめんなぁ…旦那がこんなんでごめんなぁ……」
と泣きながら謝ってくれて、私はシュウ君を抱きしめ一緒に泣きながら
「大丈夫…私は気にせんから。シュウ君はシュウ君や。なんも変わらへん。」
と何度も何度も励ました。
手が半分になっても麻痺が残っても左手で何も出来なくてもシュウ君には変わりない。
仕事が見付からなくてもいい。
私が仕事から帰って家にシュウ君がいてくれたらそれだけで最高に幸せだ。
それ以上何も望まない。
シュウ君が幸せなら私も幸せだ。
シュウ君を守るためならいくらでも犠牲になってやる。
そんな思いで毎日デリで働いていた。
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大阪府西成区で過ごした28年。 ©著者:オコジョ
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