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11章:9時以降は危険地帯
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私が中学3年生になった秋。
シュウ君との関係は相変わらず進展は無く、周りの環境もおっちゃんの入れ代わりは多少あったが仲良しおっちゃん達はほとんど変わらず一緒だった。
その日はおっちゃん達とセンターに行き
(センターとは職安の事です。もしかしたら西成用語?でしたらすみません
)
賃金が高い仕事を一緒に探してから、仲良しおっちゃんのひとりが拾ってきた犬のゴロウの散歩に出掛けていた。
散歩と言っても繋いで歩くワケでは無くゴロウが行く方向にただ付いて行くだけという、ようするに私とゴロウのただの徘徊だ。
時間は夜の8時過ぎだったから9時までにはテント集落に帰ろうと思いながら歩いていたら、路地に全裸で血まみれ傷だらけのお姉さんが倒れていた。
まだ若い感じのお姉さんだったし、もしかしたら新地で働くお姉さんかもしれない…
慌てて
「お姉ちゃんいける!?大丈夫なん!?」
って抱えて顔を見たら、鼻も曲がり顔中ボコボコで血まみれ。
意識はかろうじてあるようで
「いたい…いたいわほんま……」
って呟いてたから、とりあえず私が着ていた上着を被せてから慌ててゴロウを連れてテント集落に行こうとしたけれど、お姉さんは裸だしここは女同士の方がいいと思い直しお好み焼き屋さんのおばちゃんの所へ全力で走った。
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大阪府西成区で過ごした28年。 ©著者:オコジョ
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