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15章:シャブ
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15章:シャブ
俺の家で住み始めた頃から早百合ちゃんの事を知っている人達からは悪い話ししか聞かなくなっていたが
俺は気にしないようにしていた。前の男がポン中だとか早百合もまだシャブを喰ってるとか言われた。
前の男などどうでもいい
確かにこの時の早百合ちゃんは毎日シャブを喰ってた。だったら辞めさせればいいだろと俺は考えたが、
俺に出来るか?と自分に問いた。
俺もシャブを喰ってた人間だ。最後に喰ったのは4年位前だ。この時の俺は毎日が地獄の日々に変わって行くのが分かった。
早百合ちゃんはシャブを喰ってるしどこかにある。
毎日、トイレで漬けるのも知ってた。俺の目的はシャブを喰う事ではなく品物と現場を押さえる事だった。
本人に事実を言った所で警戒されてぼろが出ないだろうと思い知っていても知らぬ顔で接するしかないと思い毎日、毎日早百合ちゃんの隙を探しながらシャブを喰いたいと思う衝動と対立していた。
道具に使い終わったパケは見つかるが現場を押さえないと意味がない。
トイレしかないがいつも鍵をかけるので難しい。
必ず鍵のかけ忘れがあると思い毎日トイレに行った時はそこに集中した。
早百合ちゃんが家に来て二ヶ月経った日だった。
いつものようにトイレに行き鍵をかけるはずが今日は忘れた。間違いない。
だが、行くのはまだ早い。彼女は血管が細く中々入らない為時間が掛かる。
道具に詰めて溶かす時間を考えて10分後に静かにトイレの前に行きドアに手をかけ開けた。
彼女はビックリした顔だったがすぐに恐い表情をしたが、すぐに道具と品物を取り上げた。
切れ目で辛いのだろう返せよと俺の所に来るが、仕入れたばかりの品物だろう。
1G近くパケに入ってる品物にライターを側に近づけたら「燃やすなよ!」と
今まで見た事ない顔で泣きながら訴えるが俺はライターで品物を燃やした。
こんな事で止められるはずなど無い。自分の意思で止めるものだから。
それに、女がシャブでセックスの味を覚えてしまったら尚更難しいだろう。
その前に取り上げた道具とパケはごみ箱にある。
俺は我慢出来るのか…
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まだ忘れられない ©著者:豊田世梨花
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