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3章:しゃぼん玉 (2/53)

『…ゆまってば!!』

本当は後ろから
追い掛けてきてくれた
ありさの声に気付いてた。

でも今の自分の姿は
誰にも見られたくなくて…

だから腕を掴まれるまで
気付かないふりをして
振り向かなかった。

あたしの前に回り込んだありさが
あたしの顔を見てカバンを探り出した

『ほら‥』

差し出してくれたハンカチで顔を覆って、その場にしゃがみこんだ

『…ごめ……』

こんな最悪な結末って…

『…っ最悪』
『大嫌い…』
『…ふざけんな』

色んな暴言を吐いてみるけど、涙が止まる訳でも気持ちが落ち着くわけでもない

理由は極めて単純明解。

――…少しでも嫌いになる事が出来たならもっと楽だっただろうに

涙と供に溢れだす想い…

だめだよ。
無理だよ…

泣けば泣くほど実感してしまうこの想いは、何て苦しいんだろう…

最低って思いながら頭に浮かべる、和希と過ごした楽しい一時

忘れたいって思いながら【あの時こうしていれば…】頭に浮かぶいくつもの未練

大嫌いと口癖のように言いながら、決して削除する事の出来ないメモリ

別れの言葉すらなかったけど終わりの形は完璧だった…
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春夏秋冬 ©著者:ゆま

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