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17章:売人と
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17章:売人と
としひでが仕事に行ってる間
あたしは佐藤くんに電話をかけた
「りなです。
欲しいんですけど」
「どーもね。いくつ?」
「一つ‥てか今としひでいないんです。」
「まじ言ってんの」
「はい。
あたし自分で打ったことないから
打ってほしいんですけど‥」
「あ〜、今から家行くから」
だいたいみんなそうだよ。最初は男と来るんだけど、そのうち一人で来るようになるんだよ。
佐藤くんが打ってくれた
誰が打つかで感覚がちょっとだけ違う気がした
道具もちょーだいって言ったら
ばれるからだめ、と言って佐藤くんは少量のネタだけをただでくれた
注射がっつりやりたいならとしひでと来な。
ちょっとだけだったら打ってやるから、そんときは一人で電話して来な。
としひでにばれるのはやっぱり怖くて
お風呂に入ってメイクを落とした
がっつりのアイメイクだと
瞳孔が開いているのが余計に目立つ気がした
手が冷たかったら‥
いつもより長い時間湯槽に浸かった
シャブを食うと体から独特な臭いがする
体を念入りに洗った
自分の行動が妙に感じた
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13才だった ©著者:ami
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