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16章:ママとパパ…
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16章:ママとパパ…
ママとお互いの気持ちを打ち明けられぬまま、ジイチャン、バアチャンの家にしばらく私は住むことになった。
ママの本当の気持ち…
私にはわからないよ…
ねぇ…ママ…【言葉】は口に出さないと相手には届かないんだよ…黙っていても相手には届かないんだよ。
私がジイチャンの家に住むようになってから、ママは顔を出さなくなった…
お互い、住んでる距離は近くても…気持ちの距離は凄く遠く感じた…。
ママの居ない生活…寂しいようで、少し【ホッ…】とした…。
目を合わせてくれない日々…
会話が続かない日々…
叱られる日々…
差別だと日に日に認識する日々…
美味しくない食事…
窮屈な空間…
気持ちを言葉にしたくてもできない日々…
私には限界がきていたのかもしれない。
もちろんママにも…お互いに…
ジイチャンの家にあづけられてから4週間が過ぎた…
この4週間の間に、ママには色んな問題が襲いかかっていた。
私はそんなことも知らず…ママが突然私達の前に顔を出した…
ママは深刻な顔で話し始める
ママ: 父さん、母さん、美智、ママね…パパと離婚することにしたから…
美智: ……!?
バアチャン: どうしたの?いきなり何を言い出すの…
ジイチャン: 何かあったのか?
ママ: パパね…浮気してたの…前々から気付いていたのよ…もう我慢するのに疲れちゃった…
美智: そんな…
ママ: それで…離婚後、美智はママとパパどっちについていくか決めてほしいの
美智: ママについてくよ!ママについてく!!
迷わずそう答えた…
だって…パパは私の実の父親じゃないんだもの…。
前々から知っていた…親戚のオバサンが…「勉パパは、千恵と美智の本当の父親じゃないのよ」と毎日言っていたから…。パパを嫌いだったわけじゃない…でも…いつもママが苦労してたの知ってたし、浮気してたのも知ってた…
ママが夜中、パパの浮気相手からの電話で悩んでいたのも、泣いていたのも知っていた…
私達子供4人は、いつも茶の間でママとパパの喧嘩をこっそり隣の部屋で聞いていた…
私達4人はママについてくよ …ママが寂しくないよう…
ママの側にずっと居るよ…
だから…だから泣かないでね…ママ…
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