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8章:目撃…
【プリン】を盗んで食べた日から2日後のこと…。
オバサンに目撃されたのも知らず、また食料がたくさん入っている冷蔵庫へと向かう。
美智 (今日は何があるかな?)
冷蔵庫を開け、ゴソゴソとチェックをする私…。
すると……「ねぇ…」と私の肩を誰かが叩いた…
ビックリして尻餅をつく私。
美智 「はい…」と後ろを振り向くと…そこには40代くらいのオバサンが眉間にシワを寄せて立っている。
オバサン :何をしてるの?
美智 :…………
私が盗もうとした物は、茶色い箱に入っていた【チョコレートケーキ】だ。
冷蔵庫は患者全員が使用するものなので、食料には必ずマジックペンで【名前】が記入されていた。
その箱には【ホリ】と名前が記入されてあった…。
オバサン :そのケーキうちのでしょ?
美智 :わかんない…
オバサン :わかんないじゃないでしょ!毎回、うちの食べ物を盗んでたのあんたでしょ?
美智 :違う…
オバサン :じゃあ、なんで食べてもいないのに、プリン、ヨーグルト、苺やケーキが無くなるのよ?あんたが食べたからでしょ!
オバサンは怒鳴りながら私にそう言った。
オバサン :おかしいと思ってたのよね。毎回、息子のオヤツがなくなるから。この間も冷蔵庫からプリンを盗んだのオバサン見てるのよ
美智 :ごめんなさい…
泣きながら私は謝った。
オバサン :お母さんは病室に居るの?お母さんに話さないと!子供のクセに盗みなんて!
この日は偶然にも、ママもジイチャンもお見舞いには来ていない。
美智 :誰もいません…
オバサン :誰もいないって?病室は何号室?親が来てないなら、看護婦さんに話すから一緒に来なさい!
オバサンは私の手をグイグイと引っ張りながら、詰所へと連れて行く。
オバサンは看護婦に事情を全て話した。
看護婦 :美智ちゃん、人の物を勝手に無断で食べちゃ泥棒なのよ…わかる?美智ちゃんの体は一杯食べちゃいけないの…お菓子が食べたいなら、食事を減らしたり、運動をたくさんしなきゃいけないの…。看護婦さんはね、美智ちゃんがお菓子を食べたことに怒ってるんじゃないのよ…食べたことじゃなく、盗んだことに怒ってるの…。食べたいなら言いなさい!ダメだなんて言わないわよ…でも、食べた分、何かを我慢しないとね…
看護婦は私にそう言った。
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