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4章:親からの遺伝…
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看護婦さんに連れられ、血液検査と尿検査を受ける。
自分の今まで生きてきた記憶の中で、一番ドキドキして不安だった。
(もし、このまま家に帰れなかったら…デパートに連れてってもらえないんじゃないか…。もし、なんか大きな病気だったら…死んじゃうのかな私…。)
小さいながら色々とこの先の事を想像しはじめる。
検査を終え、待合室で名前を呼ばれるのを待つ…。待つこと40分…【川崎さん】と名前が呼ばれた。診察室に入り、先程の医師から結果を聞く。
医師 :娘さんの診察結果が出ました。娘さんの体は【若年性小児1型糖尿病】です。今日からしばらく入院して頂くことになります。
ママ :えっ?なんですか?その病気?糖尿病って…この子まだ9才ですよ。糖尿病って年寄りがなる病気じゃ?
医師 :ええ…今は若い方にも増えてるんですよ。普通の糖尿病とは違います…美智ちゃんの場合は【1型】なんですよ。飲み薬で治る糖尿病とは違います。これから毎日、インスリン注射を打たなければいけません
ママ :…………。
医師 :お母さん、そんな顔をしないで下さい。きちんと治療を行い、規則正しい生活を行えば、普通の方と同じく生きられます。
ママ :先生、遺伝なのでしょうか…?この子の父親も糖尿病だったんです…。でも、インスリン注射は打ってなかったです。
医師 :そうですね…遺伝からきたのもあるかもしれませんね。でも、全てがそうとは限りません。美智ちゃんの場合は、普通の9才の子供より体重が少し多いし…食べる量もお母さんからみて多くないですか?
ママ :確かに…子供は4人いますが、この子が一番食べる量が多いです。
医師 :そうですか…。でも、美智ちゃん凄いですね。病院にあと2日来るの遅かったら手遅れでしたよ。お母さん、娘さんと一心同体となって治療頑張りましょうね
ママ :はい…よろしくお願いします。
そう言いながらママは泣いていた…。
私は【若年性小児1型糖尿病】っていう病気が理解できないまま小児科病棟へと入院することになった。
小児科病棟は3階…病室は 315号室の8人部屋。
小児科のはずなのに、周りはなぜか年寄りばかり…なぜ…?
ママはすぐ家に電話をした。電話には誰も出なかったため、ママの母親、つまり私のおばぁちゃんに電話をした。
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