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35章:卒業式… (1/3)

35章:卒業式…

中1の冬…3月
正樹先輩の卒業式…
私達お互いの【最後の日】が訪れた…。
それは…毎日、正樹が私を教室まで迎えに来る最後の日…そして…学校帰りの制服デートが最後となる日だ。


正樹は高校進学を選ばなかった…。
中学卒業で就職を選んだ。だから二人で制服を着られるのも今日が最後…。

私は学校が嫌いだった…
でも、正樹先輩に毎日会えるのが楽しみで、学校をあまり休むことが無かった。

正樹先輩が卒業したら、私達の関係はどうなるんだろう…不安で不安で仕方がない…。

私が正樹と付き合う前…
正樹に告白をされ、1週間返事を返さなかった…
その理由が…今日という日が訪れるのが怖かったからだ…私にとって一番不安だったこと…それは【正樹の卒業】


恋愛の見方や考え方…それは人それぞれだと思う…。

お互い信じ合っているから私達、俺達は大丈夫。

離れていても気持ちは繋がっているから。

どこにいてもおまえだけを想ってる。


例えば遠距離恋愛になった時…お互いが上記のような言葉を発する。

果たしてその保証は…
言葉だけであって保証なんて1つもない。
一番無謀な約束事である。もちろんお互いを信じることはとても大事なことだと思う…。
けど…言葉ほど怖いものなんて無いんだよ…
例えば…言葉で嘘を付いたり、言葉で人を騙したり、下手したら、言葉で人を死に追い込むことだってできる。


言葉に保証なんてほとんど無いようなもの。

そんなことばかり言ってるとキリが無いが、私はお互いが離れていても、正樹に好かれる自信が無かった。そして私も…好きでいる自信が無かった。



出会いには【さよなら…】がつきもの…それは付き合いにしても…結婚にしても…気持ちにしてもだ…。どういった形でその【さよなら】が訪れるかは解らないが…。

私達は早かれ遅かれ別れるだろう…と想いながらも、正樹を信じた卒業式だった。



正樹: 学校で会うことは無くなるけど、毎日おまえに会いに行くから!

美智: うん…約束だよ

正樹: もし、仕事で会えない日があったら毎回電話する!

美智: わかった…。それより浮気しちゃダメだよ!

正樹: しねーよ(笑)美智だけだから…おまえも浮気すんなよ!

美智: しないよ…



そう言い合いながら…正樹の中学校生活は幕を閉じた…。





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未来への切符 ©著者:みち★

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