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3章:嘘
2日3日と問題なく日々は過ぎていきました。
平坦な日々を愉しくするのに今までに1番あり得ない馬鹿馬鹿しい作り話をしたりしました。
「何でこの仕事始めたの?」
時々こんな無意味な質問をされます。
普段であれば「お小遣い欲しいし、エッチ好きだし」とまぁまぁ妥当な線でしたが、この時は違いました。
「あのね、ひなの彼氏がしろって。ひながエッチ下手だから勉強してこいって」
ね?馬鹿馬鹿しいでしょ?
もちろんお客さんは驚きます。
「嘘?彼氏だったらそんなこと言わないでしょ?」
うつむいて私は言います。
「本当なの。時々ね、彼、しゅうくんって言うんだけど、しゅうくんはひなの前で他の女の子とするの。
ひなが下手だから他の女の子とするんだって。だから上手になるために風俗で働けって」
「それは本当に彼氏なの?」
「本当だよ。しゅうくんはお隣のお家のお兄ちゃんで12の時から付きあってるんだもん」
「ここで稼いだお金はどうするの?」
「あのね、もうすぐしゅうくん誕生日なの。グッチのお財布が欲しいって言われたからそれ買うんだぁ」
「グッチの財布ってどんだけするの?」
「5万とかそのくらいかなぁ?」
「えー?年いくつなの?しゅうくんは?」
「26歳だよ」
「社会人でしょ?学生のひなちゃんにそんな高価なもの買えっていうの!?
おかしいよ。そんな奴別れた方がいいよ」
「でもひなにはしゅうくんしかいないもん…」
私は悲しそうに言うのです。
わざとちょっと頭が悪そうな話かたを私はします。
女の子は何も知らないほうが可愛いと思うから。
ロリっぽい私を目当てにくるのは何も知らなくて従順そうなのがいいのだと思っているのだもの。
キャラクターのせいかどうか解りませんがこんな突拍子のない話をしても割と信じられました。
1度だけ真顔で「君、頭おかしい子じゃないよね?」と言われました。
頬を膨らませ少し怒ったように「そんなことないよ」と言いましたが、内心大爆笑でした。
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