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46章:結託
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46章:結託
家に帰ると、母親は晩御飯の支度をしていた。
『おかえり』
相変わらず、力のない声。
食卓を見ると、
納豆・味噌汁・冷や奴・漬け物・佃煮
が並べられていた。
質素だが、母親なりに頑張って支度したようだ。
『ワタシが代わるから、ママ休んでて。』
そう言うと、冷蔵庫の中の物で、何品か作り始めた。
台所に立っていると、お風呂から出て来た子供が
『あ!ママだ!
おかえりー』
と抱きついてきた。
2日振りだか、色々ありすぎて、もっと長い間会ってない気がする。
『バァバから聞いたけど、いい子にしてたんだって?』
『うん!
幼稚園でもねー…』
ごく一般的であろう日常の光景。
でもこの子は、経験しなくてもいい多くの事を見てきたんだろうな…
そう思うと、胸が苦しくなってきた。
『さ!
もう直ぐご飯だから、バァバとフキちゃん呼んできて。』
そう言うと
『はーい!
バァバ!
フキちゃん!
ご飯だよー!』
大きな声を出しながら、リビングでテレビを見ている母親と妹の所に行った。
ほっこりした気持ちで聞いていると
『ちゃんと手を洗って来るんだよー!』
ワタシが子供に言ってる事、まんまの言い方に一人笑ってしまった。
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