子連れ家出から２ヶ月経った頃。
やっとアパートを借りる資金と、経済的に余裕がでてきたある日。

『一度、家に連絡してみたら？』

『ウチは、いつまでも居てくれて構わないけど、子供の為にケジメだけはつけなきゃいけないよ。』

と、お姉さんに促された。

ワタシも薄々、逃げたままではイケナイと思っていた。
しかし、この共同生活が、久しぶりに安らげる環境で、しばし浸っていたかったから現実逃避していたのだ。
自分一人ならまだいいかもしれない。
子供が小学校に入学する年頃になたらどうする？
このままでは、学校に通えない。
これは、あまりにも可哀想すぎる。

ワタシ自身の気持ちをスッキリさせる為にも、キチンと離婚したい。

でも、今はまだヒモと話す気にはなれない。
母親の方がマシか？

そうだ。
今まで何一つ仲裁してくれなかったのだから、最後に一度くらい頑張ってもらおう。

子連れ家出をしてるのだから、ワタシの本気も分かっているだろう。

と言う事で、善は急げ。

この日、実家の生活サイクルで、母親が落ち着く２１時に電話した。

もしかしたら捜索願が出されてて、警察がいるかもしれない事を想定し、念のため、盗聴と逆探知されてもいいよう、公衆電話から１００円分だけ、かける事にした。