ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

15章:なっチャン (1/1)

15章:なっチャン

ヒモが働き始める少し前、ワタシにとって
運命とも言える出会いがあった。

それは、洋服屋のバイト。

シフトを週3日に減らした事もあったので、今まで被る事がなかったが、
店長が会議で不在の日に、
なっチャンと言う子と、2人で店番をする事になった。

店長から言付かった任務も終わり、お客さんも来そうにない雨の日。

実に暇だ。

そしてこの沈黙。

実に気まずい。

そんな訳でワタシ達は、どちらともなく話始めた。

と言っても、なっチャンが一方的に話すのを聴いていただけだが。



ワタシの子が通う保育園に、なっチャンの子も通っている事。

でも数ヶ月前、離婚した事。

離婚原因はダンナに新しい女ができて、家を追い出された形なのに、子供を引き取れなかった事。

一生懸命働いて、お金貯めて、いつか子供を取り返す事。

など、
自分の内部事情をサラッとドライに語るなっチャン。

なぜ、ワタシに言い出したのか分からない。

なので伺ってみると

『同じ匂いがしたから』

との回答を頂きました。

色々と、外には出さないようにしてたけど
見る人が見たら暗いオーラ放ってたのかしら?

もしかして、
風俗のお客さんに
『陰がある。』
と言われた事があった。

ワタシはそれを
『ミステリアスな女』
だと、
解釈して喜んでいたが、
これって、恥ずかしい勘違い?

ちょっとショック。

なっチャンの話はワタシの心にグサッときたし、考えさせられる事ばかり。

お陰で、我慢していた感情が一気に爆発して、職場にも関わらず泣いてしまいました。

調子に乗って、

ワタシもー、

とか

実は、逃走資金と生活費の不足分を補う為に、風俗で働いてます。

なんて事は、なっチャンみたいにサラッとドライに今日初めて会った子に言えるほど、
ワタシは人間できてない。

が、何かを感じ取ったなっチャンは、

『なんかツライ事あったら、いつでも相談乗るよ。』

て…。
こんな優しい言葉なんか掛けてもらったの、久しぶり。

もおね、
涙腺壊れたんじゃないのか?

てくらい、泣いてしまいました。

傷の舐め合いかもしれない。
でも、ここまで来ると
女の友情が芽生えるのも時間の問題な訳で…。

ただ一人、
この時代のワタシにとって、よき理解者になるのであった。
21 /257

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

ビタミン ©著者:まっきー

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.