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13章:今更ながら気付いた事
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13章:今更ながら気付いた事
携帯なんかは、今みたいに普及してなく、
持ってる人は、893と不動産屋と金融関係だった時代。
もちろんワタシも持ってない。
ポケベルは持っていたけど、
プライベートで使用する事はなく、
保育園からの連絡用。
なので、友人とは会って話すのみ。
保育園ではママ友。
主な内容は、
夕食の献立とか、保育園で行われるイベントについてか、
家族や子供の話。
しかも、ワタシが一番年下。
次に若い人って言っても8才離れているので、背伸びしなくてはいけない。
洋服屋では、新作が入荷すれば、
タグをつけながらチェックし
『コレ可愛い』
とか、
『コレないわー』
とか、
ファッションに纏わる話。
大学生のバイトもいたが、大学生の友人と疎遠になるくらいなので、仕事の話ばかり。
その点、風俗では
さっき接客したお客さんの話から、ファッションの話から、ご飯の話から
オールジャンル。
そんな訳で、ワタシがワタシに近い状態で話せる場所は、風俗でした。
特にミホとアイは、
年も近いからか、気があったので、よく話てた。
そんなある日。
『ところで真生は、結婚してるのに、なんでこの仕事してんの?』
聞かれて一瞬、何て答えようか悩んだが、
面接の時、アリチンに
洗いざらい喋ってた。
今更ごまかしたり、嘘ついても仕方ないので、
アリチンに喋った事を
そのまま伝えた。
『ギャハハ〜それって、ダンナじゃなくヒモって言うんだよ!』
なんと言う事でしょう。
身近すぎて気づかなかった。
そうよね、
どう考えても、ただのヒモよね。
思った事を屈託なく、そのまま口にするミホとアイ。
色々話していると、
目からウロコです。
ウロコが取れすぎて、残るワタシの目がシジミになりそうで心配です。
ありがとう、ミホとアイ。
お陰で、客観的に自分を見つめ直す事が出来ました。
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