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19章:暁海のハナシ (1/21)

19章:暁海のハナシ



誘蛾灯に群がる虫のように、

フラフラと青い明かりに向かう。




「痛っ




・・・何やってんだか。




小石を踏んだ裸足の痛みが、

アタシを正気に戻した。




靴は履いてナイ、

財布もナイ。




コンビニ行って、

どうすんの






戻ろ・・・




元来た道を、

回れ〜右




アレ・・・




何階の何号室だったっけ




電話して聞こうにも、

携帯がナイ




ハァ・・・




自分のバカさ加減に、

ほとほと愛想が尽きる。




ため息混じりにマンションの入り口、

大きな木製の扉を開けると、




オートロックのガラス越しに、

腕を組んで立っている彼の姿が見えた。




怒ってんのかな・・・




軽くビビる、

強気の小心者。






アタシに気付いた彼が、

腕を解いて歩み寄ると、




静かに開く、

ガラスのドア。




「・・・オレん家、

何階の何号室


「・・・〇〇階の・・・

〇〇・・・イヤ、〇〇


「・・・それじゃオマエ、

一生ウチには入れないぜ笑」




呆れ笑いを浮かべながら、

彼が急にしゃがみ込み、

アタシの膝裏に右腕を回す。




「えちょっキャ〜




次の瞬間、




まるで丸太を担ぐかのように、

アタシの身体は宙に浮いた。




「何ちょっ




ジタバタと騒ぐアタシを、

フルシカトで彼は歩き出し、




向かった先は地下駐車場。




ハザードが2度点滅した、

純白のメルセデス。




ドサッ




左手で右のドアを開け、

彼はアタシを黒革の海に放り込む。




ギシ・・・




右手で左のドアのドアを開け、

ゆっくりと黒革の海に浸かった後、




眠っていたV12に、




彼は再び火を入れた。




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白い向日葵 ©著者:海

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