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3章:彼女?
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あたしはこんな感情を持つ資格すらない
それが1番悲しい
お店に戻って
「あたし帰るわ」
『ひな?どないしてん?』
「ちょっと酔い過ぎたみたい」
『ここで寝てたらええやん』
周りは楽しそうに笑ってる
そんな場所に自分がおることができひん
あたしが黙って首を振ると
かっちゃんは何かに気づいたように
一瞬悲しそうな顔をした
そんな顔さしたくないのに
お金を置いてお店を出る
エレベーターが早く来て欲しくて
何回もボタンを押してしまう
『洋二となんかあった?』
「何もないよ?」
なんにもないように笑う
『信じてやって』
「何を?」
何を信じろっていうの?
何にもないのに
かっちゃんの目をじっと見つめると
かっちゃんも真面目に見つめ返してきた
『そんな顔すんな』
かっちゃんは空気を変えるように軽く笑う
「かっちゃんありがとうね」
何にも考えたくなかった
.
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