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15章:名前の無い少女。
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15章:名前の無い少女。
「どういうこと?」
震えた声でつぶやいた。しかしあたしの声は誰にも届かない。助けを求めるように、ミホちゃんを見た。気のせいだろうか、殴られたはずのミホちゃんは、少し笑ってるように見えた。ミホちゃんが、何を言い出すのか、怖かった。ほんとうに怖かった。右手で、リョウの足元を握りしめた。
「だいたいね、あんた達、兄弟の仲良しごっこしてるわけ?気持ち悪いのよ。秀くん、死にたかったんでしょ。死にたい人は死ねばいいでしょ?苦しくったってね、生きてる人もいるんだから!!」
ミホちゃんは叫んだ。あたしは一瞬、ミホちゃんに悪魔でもとりついたのかと思った。これが、今の今まであたしと一緒にいたミホちゃんなんだろうか。
「ミホちゃん?」
あたしは名前を呼んだ。一生懸命呼んだ。
「あなたが探していたのがユリなら、ユリはあたしよ。ずっとあたしはユリだった。あなたのお兄さんが死ぬまでね。メールが来たわ。今から死ぬってね。あたし、この人ほんとに死ぬんだと思って止めなかった。ずっと死ぬことばかり考えてた人だったもん。良かったねって思った。秀くんはね、楽になったのよ。生きてることがイヤでイヤでたまらなかったのよ。携帯もつながらなくなって、ほんとに死んだんだって思った。あなた達の話もたくさんしてた。あたしは、あなたか弟くんが、お店に来るような気がした。だから、社長に言って名前をミホに変えてもらった。そしてそのとき入ってきた子をユリって名前にしてもらったの。あなたが来たときすぐにわかった。笑っちゃうくらい雰囲気がそっくりだった。ユリともあらかじめ仲良くなっておいた。社長をとられたのがあたしの失敗ね。失敗ってゆうより、人災よ。あたしが名前を変えたり、あの新人をユリにしなければ、社長はあたしから離れかったわ。」
全てを言い終えた後、ミホちゃん、いや、ユリちゃんだった子は、ゆっくり歩いてきてあたしの前でしゃがんだ。
「お姉さん、いいわねぇ、あなただけ可哀想な役回りで。あたしはね、あんた達兄弟のおかげで、何もかも無くなった!!」
そういってあたしの胸ぐらをつかもうとしたその時だ。リョウよりも早く、女の子が一人、ユリであった彼女を突き飛ばした。
マリだった。。。
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兄ちゃんが死んだ夏。 ©著者:マキタ アヤ
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