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11章:代々木
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首を横に振りながら、顔を俯けた。
自分の髪で陽介から表情が読まれないだろうって思いながら。
「クスリやってたんだよ…。クスリやって酒飲みすぎてお風呂入ったから…」
微かにだけど、声が震えてる。
「クスリ…?あのてっちゃんが!?嘘だろ?何でお前知ってんの!?」
「先生たちが話してるの聞いちゃったから…」
そう嘘をついたけど、陽介は納得した声を出した。
「同室の子が、クスリやってたんだ。それで、色々過去のこと思い出して…」
「は!?やばくね!?それバレたら救護院行きじゃねーの!?」
知らない、そんなこと。
だいたい今は救護院なんて言わないんだよ。
なんて頭では考えられるけど、言葉にならないほど私は余裕がなくなっていた。
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