9章:港南台 (2/26)

いずちゃんが直樹を好きだと知って2週間。


モヤモヤイライラはなくなったけど、気が晴れない。


いっそ、2人がくっついた方が気が楽になるんじゃないかな?


そんなことを考えていた時、渓からメールが来た。


『来週の日曜日遊べる?友達の高校の文化祭があるんだけど、一緒に行かない?楽しいよ。気分転換になるんじゃない』


文化祭…。


今ちょうどクラスでも文化祭の出し物のことを話し合っている所だった。


高校の文化祭って行ったことないや。


中学とは違うんだよね…?


黒板に書かれた貼り絵の案を見て、きっと高校はこんなくだらないことはやらないんだろうなと、鼻で笑いながらメールを返した。