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7章:実家 (13/13)

もう27歳になるけれど、母親と連絡をとったのは父親のことを聞いた1度だけ。


もう二度と連絡したくなかった。


だけど、連絡したことによって連絡が来るかも…なんてバカな期待をしていた自分もいる。


いくら憎くても、無関心でいても、母親を忘れることはできない。


今も忘れていないから、こうして文章に書けるんだと思う。


母親の記憶や後ろ姿は、私の思い出であるけれど、トラウマとも言える。


1番側にいてほしかった人。


1番愛して欲しかった人。


1番大好きだった人。


その人から手を離された私は、またそんな存在の人ができた時手を離されるのが怖くて、繋ぐ勇気がでなかった。
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かげおくり ©著者:虹

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