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7章:実家 (2/13)

ずーっと昔の記憶。


自分がいくつだったのかも分からない。


だけど、3歳前なのは確か。


部屋が2つあるボロいアパートの2階。


崖の上に建っていて、下には電車が走っていた。


電車が通る度家が揺れたのを覚えている。


アパートの前は駐車場なのか庭なのか記憶が曖昧だが、とりあえず砂の広場。


その広場には、頭の上と尻尾だけが黒い猫がいた。


その猫は、うちの玄関の前でよく寝ていた。


雨がすごい降った日、かわいそうで家に入れたら母親に猫と一緒に外に追い出されたのも記憶に残っている。
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かげおくり ©著者:虹

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