19章:フツウ (3/5)

深夜零時を幾分過ぎた頃、ナオの方から電話がかかって着た。


妙に意識して普段通りを心掛けて出てしまう。

そんな必要は全くなかった。


一方的に話をして「直ぐに来い」と電話を切ったからだ…


タクシーに揺られながら、ナオも自分以上に連絡が取れない事を気にしていたのだと判る。



聞いてみるべきだったのかもしれないと想った。