彼との別れは、訪れた。


同棲して、ちょうど１年が経った頃だった。


人生最高の１年だった。


マサが、風俗に行くようになった。


私は、それが嫌だった。


汚いとすら思った。


風俗の世界を、全く知らなかったからだ。


そして、マサは、自分の客と密会するようになる。


私には優しいままだった。


風俗に関して、私は、マサを問い詰めた。


名刺を目の前で燃やした。


『マサは、どうしたいの？別れたいならそれでいい』


マサは、泣きながら、


『ﾎﾝﾏにごめん…りくと別れたいんとちゃうねん…ﾎﾝﾏ、りくと別れたくないねん許してくれへん…？』


初めてマサが泣いた。


私は、もういいよ、と言って、仲直りをした。