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4章:痣(アザ)
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4章:痣(アザ)
麗花を真ん中に置いた3人はぎこちなかったが、次第に慣れていき、冗談で笑えるような会話になってきた。
暫くして、麗花は携帯の時計を見て2人に話しかけた。
「お昼だし、そろそろご飯食べない?
華蓮の家お邪魔してもいい?」
と麗花は華蓮に聞いた。
高校時代からのよくある事だったから華蓮も気軽に
「俺ん家行くぞー」と言った。
舞桜はキョロキョロしながら2人の後に着いて行った。
華蓮の部屋に入ったら麗花と舞桜は座布団に座り、華蓮はベッドに寝転んだ。
麗花が
「あたしお昼買ってくる!舞桜ちゃんはここでくつろいでて大丈夫だよ♪あ!華蓮、可愛い舞桜ちゃんに手出したら許さないからね!」と言った。
華蓮は
「手出さねーし(笑)
あ、俺いつものね。」
と麗花に伝えた。
麗花は
「OK♪舞桜ちゃんは?」
と聞き、舞桜は
「あたしあんまりお腹空いてないからジュースで大丈夫っ。」
と麗花に伝えた。
麗花はニコッと笑い、OKサインを出して部屋のドアを閉め、靴を履き玄関のドアを閉め、足早にコンビニへ向かって行った。
静まり返る華蓮の部屋。
やはり麗花が居ないと会話が出来ない2人。
暫く経って、華蓮は堅苦しく座っている舞桜が可哀相に思い、
「こっちおいで?」
と優しく声をかけた。
舞桜は顔を真っ赤にさせ恐る恐るベッドへ向かい、華蓮の隣で正座をした。
華蓮は舞桜を可愛いらしく思い、
「舞桜ちゃん、可愛いな」
と微笑んで舞桜に伝えた。
舞桜は
「そんなことないですよ、あたしなんか全然可愛くないですっ」
と言った。
華蓮は舞桜のワンピースで隠れ気味の脚や腕に目を見張った。
近寄ったことで気づいた。
無数の痣…
茶色になった古い痣や
真っ青な新しい痣。
華蓮は目の色を変えて、舞桜を見た。
舞桜は気づかれている事を知らず、不思議そうな顔で華蓮の瞳を見つめ返した。
その時、
「ただいまぁ♪」
と麗花が部屋のドアを開け帰ってきた。
舞桜はニコニコしながら麗花の方へ行った。
3人の会話はまた始まった。
会話の中、華蓮は作り笑いと平常心を保とうとしていたが、動揺を隠すのに必死だった。
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