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3章:お金
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「あたし、AVに出るの。家族にバレないかなあ…。」
「え…何で!?」
「何かね、闇金の担当さんから紹介して貰ったんだけど…もう借金がかなり増えてて、このままじゃ返せないから。」
「彼氏は…?」
「ミカが色んな奴に見られるのは嫌だけど、仕事なら仕方ないから俺は我慢するよって」
「…。」
言いたい事は色々あったが、抑えた。
「ミカ、それ以外に方法はないの?」
「うん。」
何だか。
何か安っぽいドラマを見ているようで現実感がなかった。
どっからこうなった?
えーと、ホストが彼氏になって
ミカが風俗やって
痣で店勤務できなくて
家賃がなくなって?
…AV?
…もう、頭がぐちゃぐちゃだ。
何が起きたんだ?
一緒に普通の会社で働いて
可愛いくて憧れで
似てると言われて双子ファッションなんかして
いつも一緒にいた
ここにいるのは、あのミカちゃんなんだよな?
そんな僕に気づいたのか
ミカちゃんはさりげなく話題を変えた。
そして
また、あまり僕にこういう話をしなくなった。
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