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「お先に失礼します」
と言い、駐車場が近いバックヤードから外へ出る。
そこには悠斗の車が停まっていた。
「お疲れ」
「うん。ありがとう。」
と、言葉を交わし、車に乗り込む。
「今日、どうだったー?」
「結構忙しかったよー。久しぶりにオーダーミスしちゃった。」
「紗織が?珍しいな」
「うん。考え事してたから…」
「…そっか。」
悠斗はその後は無言で車を走らせた。
私の家に向かっているんだと思い、私も何も言わなかった。
「どっか行きたいとこある?」
と悠斗に尋ねられた。
私は予想と違い、少し戸惑ってしまい「疲れちゃった」と可愛くない事を言ってしまう。
「そっか…、じゃあ帰ろっか。」
と言う彼の横顔が少し寂しそうに見えた。
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えんぎ。 ©著者:秋羅
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