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6章:〜偽り〜
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正樹に言われて、隼人がふと、自分の両方の手の甲に目をやると、肉がえぐれた様な引っ掻き傷ができていた。
隼人「・・・・・・」
正樹「ねぇ、はやっちゃん、何で黙ってるの?」
隼人「・・・うるせぇっつたの聞こえなかったのかよ。」
隼人はそういいながら正樹を睨むと、正樹はガバッとソファーから起き上がった。
正樹「わかった。
黙るよ。
そのかわり・・・はやっちゃん、何個か質問するから答えて。」
隼人「・・・・・・」
隼人は面倒くさそうに眉間にシワを寄せると、正樹から目をそらし、ソファーに寝ころがる。
正樹「・・・まず、一つ。
何で、未歩をココに置いておかないの?
逃げられたらどうするの?」
隼人「・・・」
正樹「・・・はやっちゃん!!」
隼人「・・・うるせぇな!!ココに置いといたら、お前等がベッド使ってて、俺が寝れねぇだろうが!!」
隼人が怒鳴るように吐き捨てる。
正樹「・・・めちゃくちゃな理由だね。
まぁいいや・・・
じゃ、もう一つ。
未歩とはやっちゃんは、俺等が知らない所でエッチしてるの?」
隼人「・・・・・・」
正樹「・・・してるのね。
もう、一つ。」
隼人「・・・もういいだろ。黙れ。本気で切れるぞ。」
隼人はそういいながら、正樹を睨むと、正樹も真っ直ぐに隼人を見つめた。
正樹「・・・これで最後だから。
・・・はやっちゃん、まさか未歩の事好きになったの?」
隼人「・・・お前馬鹿か?そんなわけねぇーだろ!!」
正樹「ならなんで、未歩とコソコソ会ったり、ココに住ませなかったりするの??
ココに住ませないのは、俺らと未歩がやってるの見るのが嫌だからじゃないの?
・・・あぁ未歩と俺等がじゃないか(笑)
未歩の"あの顔"と俺等・・・」
ガンッッッ
正樹が顔を真っ赤にしながら隼人に話していると、いきなり、正樹に隼人が蹴飛ばしたテーブルが当たった。
隼人はゆっくりと立ち上がると、汗をかいて目を血ばらせている正樹を見下ろす。
隼人「・・・てめぇは何がいいてぇんだよ。」
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