1章:目覚め (2/4)

ん･････?


私が目を開けるとコンクリートの薄汚れた壁が目に入った。


独特な甘ったるいような焦げたような匂いが鼻をつく。


起き上がろうと体を起こそうとすると、全身に今まで感じたことのない、鈍い痛みが走った。


･･････いたっ･･･


私は小さく呟き、まだよく動いていない頭を懸命に動かし、状況を把握しようと昨夜の出来事を思いだそうとした。