――――　三年後 ――――


彼｢久しぶり！まさかｱﾄﾞﾚｽ変わってないとは思わなかったよ。｣


私｢なら、何でﾒｰﾙしたの(笑)｣


それは違うよ。
私はね、アナタと出逢った日
私達で決めたその記念日

5月3日…


一日だけアドレスを戻して
何度もパソコンを開いた
アナタからのﾒｰﾙを待っていたんだよ…


ﾒｰﾙが来る根拠なんて無いけれど記念日を大切にするアナタ…
記念日に拘る私…
きっと今年こそは…
そう思いながら過ぎた長い一日…


もう、あれから三年経つんだね。




―彼から届いたﾒｰﾙで私達は再会した―



言葉なんていらなかった



自然とくっつく二人のおでこ…



鼻が触れ合い…
抱き合った………



彼の背後に見える色鮮やかな大輪の花火



地上60階から見る夜空に煌めく
七色の光



抱き締めたままの彼のシャツを
ギュッと握った


愛おしくてたまらなかった


それに答えるかの様に
彼の手が私の髪を撫でる

彼の後ろには花火大会で舞い散る無数の花火


でも、今日で逢うのは最後



―朝になれば永遠の別れ―


抱き合ったまま眺めるこの輝きは
一生私の脳裏に焼き付くだろう


私はゆっくり目を閉じた


思い出す…


彼と過ごしたあの二年間を…