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1章:未来への焦り (4/4)

私は…。 
私には…何かやりたい事が無い…。
この23年間何をしていたのだろう…。

愛チャンと瑞希チャンと別れて始発に乗り込み、トボトボと自宅に向かっていた。
早朝の街は静かすぎて少し怖い。
自宅近くのコンビニでオニギリやら飲み物を適当に買い込み公園を通り抜けて自宅へ向かおうとした時、頭のすぐ上を何かが通り過ぎた。 

『…ッッ?!』

咄嗟の事に声も出ずに身を強ばらせると、 

―…ニャァ〜…― 

と黒猫がこちらを座りながら見ている。

『…なんだょ。猫かぁ。びっくりした。』

なんとなく私はコンビニの袋からつまみに買った、カニカマを取り出すとその黒猫にあげた。 

―…ニャァ〜…― 

黒猫はハグハグ言いながら美味しそうに食べた。 
私は猫の近くにしゃがみこみ、近くで見てその猫の異様さに思わず声をあげた。

『―…えっッッ…!??』

黒々とした綺麗な毛並みに金色と深緑の左右違う瞳の色…何よりもそのしなやかな動きをする尻尾… 

『―…し…尻尾が2本ある…―!!?』

私の驚きとは裏腹に黒猫は満足したのか、顔を洗いながら、ひとあくびをした。 

『…新種?…突然変異?…』

なんだかどの言葉も当てはまらない気がした。もっとこう…神々しいみたいな…。

しばらくすると猫は、

―…ニャァ…― 

と鳴くと優雅な足取りで公園を出ていこうとした。 
何故だか私はこの時、異様な風貌の猫にたいして恐さは無く、むしろ…そう。
好奇心を抱いていた。
私は咄嗟に猫を追い掛けた。
左右違う瞳の色…そして、2本の尻尾を持つ不思議な黒猫を…。

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黒の扉 〜金木犀〜 ©著者:金木犀

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