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2章:走り出した心
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婚約者が言った
『出なくていいの?』
『うん…』
『月(らいと)って
最近よくメールきてるよね?』
そんなこと言う人じゃないのに…
『うん、きてるよ』
『お客さん?』
『う〜ん、お客さんじゃないかな。
うちの店に来てるホスト何回か隣りについたことがあって、お客さんとアフターでホストクラブ行った時に指名入れたの。それから連絡が来てるんだ(笑)営業だよ』
私の少しの動揺を
婚約者は見逃さなかった
『好きなの?』
『なんで?そんな訳ないじゃん(笑)
だって相手はホストだよ?』
『ホストじゃなかったら?』
『ないない(笑)
だって10個も年下だよ?』
少しホッとした顔をした
10個下と聞いて安心したらしい
婚約者が帰る時
『ねぇ、お願いがあるんだけど…』
『何?』
『嘘でもいいから、俺のこと好きって言って』
今まで、言われるまで気づかなかった
婚約者に好きって言ったことがなかった
黙りこんでしまった
『ダメかな?
嘘でもいいから…』
『ごめん…そんなこと言われたら言えないよ』
『そうだよね(笑)
じゃーまた来週』
婚約者は帰って行った
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神様の悪戯 ©著者:華月
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