離れたくなかった…


ただ楽しくて


一緒にいたかったんだ…


久しぶりにこんなに笑った



店を出て…どうしても別れられなくて、下北沢に住むカレの部屋に招かれた



趣味の多ぃ、勉強家なカレの部屋はモノが多く…休みキライなカレは掃除や片付けを後回しにしていた



…足の踏み場が見当たらない



久しぶりのオトコの部屋は想像以上の汚なさだった



『足の踏み場ないやろ…ごめんな…』


『ぅん、聞いてた通り過ぎて面白いっ〜』


部屋までの道のりで何度も汚いと…散らかっていると聞かされていた


『布団使ってな、オレ、ソファーで寝るから』


…寂しかった


カレのぬくもりに触れたくて…

『一緒ぢゃダメ…？』


『そんなん言われたらガマン出来ないやろ…』


そっと抱きよせられた…


あったかくて…しあわせだったの


嬉しくて…涙が出た



『どないしたっ？』

あたしの涙に気付いたカレが慌ててカラダを離した…


必死でカレにしがみついて…

『違ぅの…なんかしあわせだなぁって…うれしいの』