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10章:━麻美━
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内勤にサクラの席に代表を着けて貰うように頼むと俺はフリー客の席へ着いた
『はじめまして、鬼畜な営業で有名なアイです』
「知ってるよ、私は麻美」
『麻美ちゃんかー、よろしくね』
「私ね、今日アイ君見に来たの」
『もしかして電話くれた?』
麻美が黙って頷いた
「麻美ね、ドMだからきっと大丈夫だよ」
…変なヤツ
『じゃあ初回じゃなく指名で来てよ』
俺は試しに冷たく言ってみた
「うん、わかった
アイ君指名に伝票切り替えていいよ?」
『ついでに何か頼むよ?』
「今日あまりお金ない…」
『予算は?』
麻美が財布を開け俺に見せてきた
『20万ぐらいは入ってそうだけど?』
「でも家賃や支払いもあるから…」
『じゃあ今その20万使ってこれから支払いの分貯めれば?』
「…うん、そうする」
俺は麻美が何飲みたいかなんて聞かずにドンペリの白を頼んだ
『ついてこれるだろ?』
「…うん、前の担当よりは優しい」
そう言って麻美は顔を上げた
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狂った哀情 ©著者:あみな
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