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9章:━アイとアイ━
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♪♪♪寂しい逢いたいよ〜声が聴きたい〜
握りしめられたままの携帯♪♪♪
聞き慣れたメロディーコールが流れる
レイラがよくラスソンで歌う
ビジュアル系バンドの曲
俺は全く興味がないがアイはこの曲が大好きらしい
「アイさんがこの曲知ってるなんて意外っす」
『俺もビックリだよ、曲名まで覚えちゃって…』
「って事はアイさんのお客さんにバンギャとかいるんですか?」
『…まあそんなとこかも』
全く系統の違うレイラと良く話すようになったのはこれがきっかけだったっけ?
俺、今日駄目だ、疲れてる…
俺にやる気をわけてよ、アイ
『…もしもしひぃくん?』
アイは俺を時々ヒカルではなくひぃくんと呼んだ
アイの声を聞いて俺はほっとする
「何してるの?」
『ゴロゴロしてたよ
ひぃくん仕事中じゃないの?』
「なんか今日疲れてて…
アイの声が聞きたくなった」
『大丈夫?
アイはちゃんと留守番してるから大丈夫だよー』
「そっか、いいこだな」
俺はいつからこんなに弱くなったんだろう…
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狂った哀情 ©著者:あみな
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